マレーシア・ボルネオ島の環境保全に貢献

 

~ボルネオ支援の自動販売機をピースボートの船内に~

 ジャパングレイスでは、旅の中の「消費」で気軽にできる社会貢献を多くの方と共有していきたいと考えています。そのひとつとして、購入金額の一部が環境保全へ寄付できる自動販売機を船内に設置しています。

 ピースボートクルーズで訪れるボルネオ島は、わずか30年前までは地球上で最も手つかずの場所とされていましたが、現在、熱帯雨林の約80%が伐採による深刻な打撃を受けていると言われています。熱帯雨林を伐採し、そこに作られているのは、大規模なアブラヤシプランテーションです。私たちも伐採と引き換えに、建築材やパーム油といった大きな恩恵を受けているのが実情です。

 熱帯雨林が姿を消すということは、そこに存在する多くの動物や昆虫、植物などのいのちが失われ、生態系が壊れていくということ。実際、ボルネオオラウータンは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種となり、ボルネオゾウはえさ場が減ったことにより、プランテーションエリアに入ってきてしまい作物に被害が及ぶため、日本のシカやイノシシのように「害獣」と認識され、穴を掘って落としたり、銃や毒で殺されるといった悲惨な事件が起こっています。


 この問題に目を向け、できることから少しずつでも取り組んでいこうと、ジャパングレイスでは2011年より、本船の自動販売機の一部を支援型に変更。この自動販売機で飲料を買っていただくと、売り上げの一部が環境保全に取り組む団体へ寄付されるという取り組みをはじめました。
 支援先は、ボルネオの熱帯雨林とそこに住む動物たちの保全のために活動する団体である、NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパンです。水先案内人の坂東元さん(旭山動物園園長)が理事として取り組んでいらっしゃいます。坂東さんには、ピースボートクルーズにもご乗船もいただいき、船内での講演を通じてボルネオ島の環境保全、全てのいのちが平等に大切にされる社会についてお話しいただいています。またその延長で、坂東さんとともにボルネオ保全トラスト・ジャパンの活動地へ訪問し、視察させていただくツアーを2014年、2016年と実施してきました。

(坂東 元さん)


 長い年月をかけて出来上がってしまった社会課題に取り組むことは大変なことです。しかし、「自動販売機での買い物」といった個人の日常における、小さな消費行動でも具体的な変化につながります。

 今後もジャパングレイスでは、現地の環境や文化を一方的に消費するのではなく、旅行者(=お客様)とともに多様性を理解し、小さなことから気軽に行動をおこせるきっかけ作り、そして循環される未来への架け橋となれるよう、責任ある行動に取り組んでいきます。

 

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